きらきらとかがやく●●●

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<<   作成日時 : 2008/07/04 13:54   >>

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5年の時の担任“倉渕”先生は子供心に格好良いと思える先生だった。
少し短めの髪に薄い色のサングラス。
当時では珍しいTシャツに原色のジャージ姿は
未だに同級生仲間達の語り草のファッションである。

そして、とどめは学校に通ってくる姿がまたイカしてンだ。
「ファン・ファ〜ン」
何とも形容し難い音のクラクション。
そして真っ赤なムスタング。
これで学校に通って来ていたンだぜ。

そりゃ子供から見れば『格好良いっ』となる訳よ。

「おはよ〜」
ムスタングから降りながら
オレ達に手を振る姿は脳裏に深く刻み込まれている。

しかしながら、この倉渕先生の私生活は基本“謎”だった。
不思議なモノで、昔の教師と言うものは
生徒達には比較的にオープンだった。
時には自宅にも呼んでくれた事もあった。
しかしながら、倉渕先生は一切そう言う事はなかった。
…とは言え、生徒達から信頼は絶大なモノがあった。

「倉渕って普段何ヤッテると思う?」
「さあ?」
「家のお母さんが教師が普通外車なんて乗れないって言ってたぞ」
「ふ〜ん」
「一度、調べてみたいな」

ガキの飽くなき探求心と言うモノはそう言うモノなのだろう。
何人もの友達達が謎解きの解明に向かった。
そして…悉く挫折に終わった。

「オマエは興味無いのか?」

遂に“お鉢”が廻ってきた。
しかしながらオレはその“お鉢”をヤンワリと他の人間に差し出した。
正直、教師の私生活等に興味が無かったし
そんな似非探偵ごっこをしている暇が有るのであれば
他の遊びに興じていたかった、ただそれだけの事だった。

そんなある日。
例の如く“やよいチャン”ちからの帰り道。
全く偶然に赤いムスタングに遭遇した。
倉渕先生の車である事は一目瞭然だった。

『倉渕…乗ってねぇぢゃん』

…等と思いつつ、そのムスタングをやり過そうとした時
「オイっ、こんな時間に何ヤッテんだ?」の声が
その声は明らかにオレに向かっているものだったし
その声は思い出すに時間の全く掛からない程、聞き慣れている声だった。
振り返ると…予想通り“倉渕先生”だった。

ところが、倉渕先生の隣には
オレが全く見た事の無いとも言えるであろう風体の女性がいた。
今で言う“風俗系キャパ嬢”っぽい感じだろうな。
その女性が倉渕先生に声を掛ける。

「その子、知り合いなの?」
「オレの大切な子供だよ」
「え〜“倉ちゃん”結婚してるの」
「馬鹿だなぁ〜教え子だよ。だから大切な子供なんだよ」
「びっくりしたぁ〜」

正直、このやり取りの方がオレとしては“びっくりしたぁ〜”なのだ。
そして、鳩がマシンガン乱射された様な顔して突っ立っているオレに
倉渕先生が言葉を続ける。

「独りで帰れるか?先生も帰るから送って行ってやるぞ」
「一人で帰れますから…」
「そっか、それじゃ気を付けてな」

そう言ってオレの頭をポンと叩いて
その派手目な女性の肩を抱き寄せながらムスタングに乗り込んだ。
程無くして、ムスタングは闇の中に溶けて行った。

『一体、何だったンだ?』

そんな思いをしながら家路に着いた。

その夜の事は誰にも言わなかった。
…と言うか言えなかった。

それから数ヶ月後。
突如、倉渕先生はムスタングからカローラに車を変えた。
そして、結婚したと聞いた。

今考えると倉渕先生って生粋の遊び人だったのね。。。

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