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<<   作成日時 : 2008/09/12 13:57   >>

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「一体、ど〜言うつもりだよ?」

仲間の一人が語気を荒げて仲間に詰め寄る。

クラスの仲間に騎馬戦での協力を要請した所、
協力に際して提示された条件が
“授業妨害はしない”…と言うモノだった。

勿論、オレ達に悪気がある訳では無い。
だが、やはり授業中に無駄話をしていたり
隣同士でバカをヤッテいる姿は
真面目に授業を受けている者から見れば
不快な光景の何物でもない。
悪気がないと言えば聞こえは良いが
裏を返せば悪気が無い分始末に悪いと言う事に連動する。

そして、提示された条件に仲間の1人が「分かった」と言い出した為に
このドタバタである。

「おまえさぁ〜“分かった”なんて言ってるけど本当に分かってんのか?」
「分かっているよ」
「分かってねぇよ。いいか、この先オレ達は授業中、遊んだり出来ないんだぞ?」
「分かっているよ」
「分かってねぇよ、だってオマエが一番最初に話しかけてくるンだぞ」
「これからは話掛けないし、チャンと授業も聞くからよぉ〜頼むよ」
「何をだよ?」
「皆に協力して貰って学年一になろうぜ」
「そこまでしなくても…なぁ?」

…と話を振られても・・・
オレとしては基本的に授業態度は真面目な方だ。
オレには熱烈交際中の“やよいちゃん”が何かと世話を焼いてくれていたし
日光君からも個人的にあ〜だこ〜だと言われていたからだ。

…とは言え
何かを代償にしてまで勝ちたいか?と問われれば
“別にどちらでも”と言う気持ちの方が勝ってしまっている。
基本的には“負けず嫌い”の気性だとは思うが
それもTPOに応じてと言うフレキシブルスタンスがオレの長所でもあるので
時には“負けるが勝ち”でも構わないと言う気持ちなのだが…
“勝利”を餌に優等生達の軍門に下る事には若干の抵抗があった。

「別に良いじゃん、クラスの連中に頼らなくってもヨ」
「それじゃ〜勝てないって」
「別に勝たなくても良いじゃん」
「それじゃ〜…」
「折角の運動会なんだからよ、楽しもうぜ。それだけで良いじゃん」
「でも…」
「それにクラスの奴等に協力して貰って勝った所でクラスの奴等には負けてるンだぞ」
「……………………」
「そんなンだったら、騎馬戦で負けても良いから楽しんだ方が良いじゃん」
「そうそう、コイツの言う通りだよ、楽しもうぜ…なぁ?」
「う、うん…」
「それにヨ、まだ負けたって訳じゃないからひょっとしたらって事もあるかも知れないじゃん」
「う、うん…」
「とにかく楽しもうぜ、徹底的に楽しんで負けたら仕方が無いって思えるまで楽しもうぜ」

これでオレ達の間での意思疎通は完了した。
この日の放課後、クラスの連中に気持ちを伝える事にした昼休み。
オレは何故か担任の倉渕先生に呼び出されていた。

「オマエ達、クラスの連中に騎馬戦勝ちたいから協力しろって言ったんだって?」
「ああ、アレ?アレはもうど〜でも良いンです。」
「ど〜でも良いって…オマエ。ハハ〜ン授業を真面目に受けろとか言われたからか?」
「違いますって」
「じゃ、ど〜してだ?」
「オレ達は運動会をオレ達流に楽しめば良いって思ったからですよ」
「ふ〜ん…」
「楽しんで楽しんで楽しみ抜いた結果が騎馬戦優勝でも負けでも良いって思ったからですよ」
「ふ〜む」
「だから、もうど〜でも良いンですよ。」
「なるほどな。それで他の連中も納得したのか?」
「多分」
「そうか」

倉渕先生はそれ以上。
何も言わなかった。
ただ一言だけオレに言ってくれた。

「精一杯楽しめよ」と…

授業後。
オレ達は再びクラスの連中の前にいた。

「この前の事だけど、やっぱり頼まない事にしました。」

この一言に僅かながらも教室はどよめいた。

「あ、でも授業中はなるべく皆に迷惑を掛けない様にしますから」
…とオレ達はペコリと頭を下げて壇上から降りた。

「騎馬戦勝ちたいんだろ?」
妙な条件提示をして来た張本人“日光君”が壇上から降りるオレ達に言葉を投げ掛けて来た。

「勝ちたい事は勝ちたいけど…その前にオレ達が楽しもうって考えたから…
 オレ達が楽しもうって思っているんだからクラスの仲間達だって楽しみたい筈だろ?
 そんな時に命令を出す奴は要らないんだよ。
 皆で楽しめればそれで良いって気持ちになったから本当にもう良いんだよ」

仲間の一人がそう言って壇上から降りた。
オレは席に戻り『これで良かったンだよな』等と思い帰路に就く準備を始めた。

「ねえ?本当に良かったの?」
隣の席の“やよいちゃん”が声を掛けてきた。
「うん、良いンぢゃねぇの」
「私、貴方達が勝ち上がる所見たかったな」
「ま、別に負けるって決まった訳ぢゃないから、精一杯頑張るよ」
「うん、頑張ってね」
「一緒に帰ろっか?」
「うんっ」






そして…その日はやって来た。

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