きらきらとかがやく●●●

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<<   作成日時 : 2008/11/17 11:02   >>

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「どうして嫌なの?」
山本先生は思いもしないオレの返事に明らかに動揺していた。

確かにギターが弾きたくて仕方が無かった。
だが、誰かが下手だから代わってくれと
言われてもそれは意味が違うと思ったし
事実、その代わってくれと言われた子の気持ちはど〜なる訳よ?

オレも弾きたくて仕方が無くて
それでもジャンケンで負けて木琴を叩き
それはそれなりに上達もして来ている。
勿論、ギターを弾くと言う事は吝かでは無いのだが
それとこれとは意味が違う・・・・・・・・

オレはそんな事を漠然と感じていた。
だが、そこは浅はかなガキの言葉。
“ヤ”としか言う事が出来なかった。
その日からオレはギターの練習に来なくて良いと言われた。


「帰りに寄り道しちゃおうか?」
「そうだね、宿題の画用紙も買いたいし行こうか」
「うん」

オレとやよいちゃんの二人で下校する。
今までは全体練習が終わったら音楽室に直行していたが
それももう必要の無い事。
ギターが弾きたくなったら小林君チに行けば弾きたいだけ弾ける。
それはそれで良い…と思い始めていた。
オレの普段通りの日常の景色がそこにはあった。

そんなある日。

「チョット良い?」

その言葉に振り返ると加奈子チャンが立っていた。
彼女は近郊でも一流の上に超が付く料亭“河●”の娘。
勿論、成績優秀、性格も悪くない。
それどころか少しばかり“お転婆”な娘でもあり
オレとは妙に気が合っていた。

「何?」
「アンタ、ギター断ったの?」
「ああ」
「それで良かったの?」
「別に良いよ」
「あんなに弾きたがっていたじゃない」
「それはそうだけど…」
「ならどうして?」
「メンバー決まっているのに割り込んで弾いても仕方がないよ」
「・・・・・・・そうだったんだ」
「なんで?」
「実はね…」

ギターがあまり上手く弾けずに困っていたのは加奈子チャン本人だった。
練習もしているのだが、ど〜しても弾けないパートがあり
それを何とかカバーしようと無理に練習をしていたら
指が痙攣したりし始めて来たので山本先生に申し出て
オレに白羽の矢を立てたと言うのが真相らしい。

「だったら、他のギターの連中にカバーして貰えば良いじゃん」
「そんな事出来るかな?」
「知らねえよ、それこそ山本先生に聞いてみろよ」
「でも…」
「オマエだってギター弾きたいンだろ?」
「・・・・・・・・・・・うん」
「だったら、聞いてみろよ」
「・・・・・・・・・・・うん」
「オレの事は気にしてくれなくても良いから、自分のしたい事をすれば良いよ」
「・・・・・・・・・・・うん」
「それでもダメだったら、オレが代わってやる」
「本当?」
「ああ、だから今は自分がど〜したいか決めろよ」
「うんっ、わかった。私、山本先生に聞いてみるね」
「ああ、そ〜しろよ」
「ありがとう」

加奈子チャンはスカートをヒラヒラさせて踵を返して音楽室に向かって行った。

その後も練習は続いた。
ギターの件もようやく収束した様だ。
そして、オレ達は演奏当日を迎えた。

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