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<<   作成日時 : 2008/11/24 09:47   >>

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「乾杯〜っ
懐かしい顔が席を埋めた。
同窓会と言うよりも偶然に集まってしまった。
そんな感じの仲間達ばかりだ。

年月を重ね、互いの立場や環境は変わっても
思い出だけは共有出来る。
そんな思い出話に身を委ねる…

「そう言えば覚えてる?5年の音楽発表会の事」

そう言いながらオレにビールを差し出してくれるのは
今ではすっかり料亭の女将になってしまった加奈子チャン

「ああ覚えてるよ、オマエが泣き入れたのをオレが却下した事だろ」
「そうそう、あれ結構傷ついたんだよ」
「そうか?」
「だってサ、出来なきゃ出来る様に工夫しろ…なんて普通言わないよ」
「そっか、普通は言わないか?」
「けど、その言葉で頑張れた事も事実だけどね」
「ぢゃ、良かったぢゃねぇか」
「でも、本当に大変だったンだよ」
「練習と言うのは大変なものよ」

そう言いながら加奈子チャンから注いで貰ったビールを喉に通し
タバコに火を点けた。
紫煙が思い出を呼び覚ましてくれた。





……・・・・・・ ・ ・ ・ ・演奏会当日。
オレに限らずクラス全員が妙な緊張感に包まれていた。

「間違えないかな?」
緊張感から不安感へ変わりつつあった“やよいちゃん”が言葉を掛けて来る。
「大丈夫だと思う」
同じく不安感を抱いていたオレは精一杯の強がりでそう答えた。
机をピアノの鍵盤代わりに運指をする者。
互いのパートを再確認する者。
時計とプログラムを眼で追いながら教室を無駄に歩く者。

そんな中、ギターをジッと見据えている者がいる。
…加奈子チャンだ…
彼女から泣きが入れば代わってやると言ったが
結局、何も言われる事も無く本番当日を迎えた。
『上手く弾く事が出来たのだろう』…そんな思いで彼女を見遣った。

そんな彼女と偶然、目が合った。
オレは席を離れ彼女の傍まで近付いて行った。

「バッチリか?」
「うん、多分。」
「今だったら代わってやるぞ」
「ううん、大丈夫」
「そっか、ぢゃ頑張ろうぜ」
「うんっ」

加奈子チャンの笑顔は成し遂げた者の笑顔だった。

「さぁ〜皆。行くぞ」

担任の倉渕先生が号令を掛ける。
誰ともなく気合いが入った言葉が掛かる。

「頑張ろうぜ」

その言葉に弾ける様にオレ達は演奏会場である講堂を目指した。

演奏楽曲は“大きな古時計”。

全員で演奏をし
途中、ギターのパートがあり
ピアノと吹奏楽器が入り
再びオレ達が入ってエンディング

たった5分程度、されど5分。
色々な事があった。
その全ての思いをこの5分に込めて演奏は始まった。
時間がこれ程、ユックリ流れると言う事を初めて知った。
そして、一つのモノを作り上げられた喜びを知った。
そんな貴重な一日だった。

その日のその後のあまり覚えてはいない。
ただ多くの観衆がオレ達に万雷の拍手を送ってくれた事。
担任が「良くやった」と言ってくれた事。
そんな程度しか覚えてはいない。
オレ達の音楽発表会は終わったのだ。

それから…
熱病が治まったかの様に音楽室のギターは誰も弾く事は無くなった。
週一で弾きに来る“オレ”と“日光君”以外は…
後に星組となる核が生まれたのもこの時だった。

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